必要な医療保障の変化
先にお話しましたように、必要な死亡保障額は各個人の生活状況やライフステージの変化によって変わってきます。
そのため、独身時代に勧められて加入した保険にそのまま入りっぱなし、というのも問題があります。
生活の状況が変わるたびに、保険の見直しや新たな保険の選び方、掛け替えなども検討していく必要があります。
死亡保障だけでなく、医療保障もライフステージで変わってきます。
医療保障は死亡保障と異なり、一生涯ニーズがあるもので、年齢を重ねるごとに生活習慣病保険やがん保険などの加入を考えたり、とくに退職後に医療保障がたくさん必要だと感じている人が多くなっています。
ただし働き盛りの現役世代でも、子どもの教育費や住宅ローンを抱えている場合はもし長期入院となり収入が減ってしまった場合の備えとして、比較的高い医療保障や所得保障が必要になる場合があります。
しかし実際、ライフステージに合わせてその都度必要な保障額を見直していくというのは、合理的で無駄がない反面、リスクがあります。
なぜなら生命保険の保障額は、そのときに健康でないと増額できないからです。
結婚して共働きならそれほど大きな保障額は必要ないと思う場合でも、結婚というタイミングで子どもが生まれた後のことも考えて保障額を設定してもよいと思います。
保険を見直すのなら、現在入っている保険の中でよい保険は残し、メリットが少ないものに関しては新しい保険への掛け替えも含めて選び方を検討しましょう。
たとえば現在入っている医療保険とは別にがん保険に加入すると、必要以上に保障がだぶってしまう部分もあるでしょう。
現在の保険にがん保障をプラスするという方法が、無駄がなく合理的な場合もあります。
ちょっと大変ですが、現在払う保険料だけでなく、保障が必要な期間全体を見て支払う保険料の総額も計算すると、必要な保障を確保しながら保険料を減らしていくことができると思います。
がん保険はその名前からもわかるように「がん」のみに対応した保険で、万が一がんに罹った場合に必要となる高額な治療費を保障してくれるものです。
そのため、がん保険では治療保障が原則となっていますが、商品によってはがんが直接の死因になったときの死亡保障を付けているものもあります。
がん保険に死亡保障が必要かどうかという点で選び方を迷っているのであれば、自分に万が一のことがあった場合に必要な死亡保障額がいくらになるのか計算してみましょう。
必要な死亡保障額が見えてくると、その他の生命保険の選び方も見えてくることでしょう。
まず必要な死亡保障額とは、もし夫が死亡した場合に残された妻、子どもなど家族が生活に困らないために必要な保険金額のことです。
簡単に言うと、今後必要な家族の支出から家族の収入と現在の資産額を引いたものになります。
支出の累計額は、今後支出するであろう生活費や住居費、教育費などの合計ですが、何かあればこのくらいで生活しよう、という目標の数字をあてはめて計算しましょう。
収入は、公的年金(遺族年金や老齢年金)、死亡退職金や弔慰金などの企業年金、妻の収入などを合計します。
累計する期間は、一般的に妻の平均寿命までか子どもが独立するまでです。
現在の資産額は、貯金だけでなく株式や別荘など、いざとなったら換金できるものも含めて計算します。
計算した結果、例えば支出の累計が1億5000万円だったとします。
現在の資産額がその額を上回っていれば、夫が死亡した後に収入がなくても残された家族の生活は大丈夫と言えそうです。
つまり客観的には死亡保障は必要ないでしょう。
しかし例えば現在の資産額と収入の累計を足しても1億円にしかならない場合、5000万円の不足が生じます。
この不足分に対しては、必要な保障額として保険を掛けておきたいところです。
このように実際の生活を見つめて数字を入れて計算していくと、保険に対して無駄に頼りすぎていないか、あるいは今の保険では不安だ、など確実な見直しができると思います。
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